た-くんの狂人日記

最近はほぼ読書日記

読書に関して

http://q.hatena.ne.jp/1221093864
http://anond.hatelabo.jp/20080905042139
借りたのはそれだけど、実はずっと(結構まじめに)

読書と図書館 (図書館の最前線)

読書と図書館 (図書館の最前線)

を読んでた。このシリーズの他の巻はどうかはわからないけど、これは図書館派の僕にとってはなかなか興味深い好著だった。まず、時々読書を音楽鑑賞に例えているWebページがあるけど、そういう類の読書があることを否定はしないが、本来読書というのは、読み手が、究極的には記号に過ぎない*1文字の羅列から意味を読み取り、自分の持っている知識と結びつけて、そこに意味を見いだす行為なのです。そういう意味では、ちょっと気になった本を手に取り、その内容を吟味できる図書館こそが、『読書力養成機関』なのだ、と説いていました。図書館派の僕は、大いにうなずきました。もちろん、書店で購入して自宅で読む利点もいろいろあるでしょうが(特に、最近は図書館と変わらないような大型書店が(都市には)多いですし、それを考えると図書館の持つ長所は少し薄れてしまいます)。また、僕が最近時々感じることなのですが、読書という行為が上で述べたような

自分の持っている知識と結びつけて、そこに意味を見いだす行為

なのなら、自分の知識というのは成長するに従って変化してゆくものだから、読み直すときのことを考えると家にあった方が良いよな、とも思います(まぁ、また図書館に出向けば良いんだけど)。

あと、近年ささやかれている出版不況についてもふれてました。まず指摘していたのは、日本では、例えば講談社「おもしろくて、ためになる」出版を*2は、雑誌から単行本までありとあらゆるジャンルの印刷媒体を取り扱っていますが、こういった形態の出版社が存在するのは先進国では日本だけで、欧米では雑誌と出版は分かれているのが普通だ、と指摘していました。(そうえばそうか。)で、書店が雑誌の販売に依存する割合というのは、大型書店でこそ10%程度なんだけど、中小の書店だと約半分を雑誌に依存しているんだとか。で、娯楽の多様化に従って(この中には当然インターネットも含まれる)雑誌に振り向けられていた可処分時間が減り、そのことが書店・出版業界を不況に追い込んでいるんだ、と説いていました。書籍にしても、売れるのは一握りのベストセラー(皮肉な定義では、本を読まない人読む本だそうです。)

とまぁ、こんな本は、僕はまず間違いなく図書館が近くにないと読みませんね。

でも、そもそも図書館に行く人種というのは、本好き、読書家などというバイアスのかかった人種だから、図書館で働いている職員がそういった偏った利用者だけを相手にするのもどうなの?みたいなことも書いてあった。ま、現場で仕事している方々はいろいろあるんでしょうね。ご苦労様です。

さらに書き忘れた。図書館からの帰りに、通り道のスーパーでやってた「ひいらぎ」(ホームページはこちら)のミニライブに行ったんだ。ま、予想通り、耳の悪いオラにはなんだかわからんかったけど、まぁ良いんじゃない。頑張ってくれ給へ。(途中にハーモニカやピアニカを入れたのは、良いアイディアだったと思うよ。拍手してた人もいたけど。(僕もしようかな、と思ったけど、周囲に合わせて自重した))

*1:たとえば、多くの日本人にとってアラビア文字は単なる記号の羅列にしか見えないでしょう?

*2:ここを例に出したのは別に深い意味はありません。たまたま手元にあった本がそれだった、と、それだけの理由です。